苦しくて、つらくて、諦めたくなるけれど、心の中にこびりついて離れないのが、片思いでしょう。だからといって経験しなければよかったという事ばかりではなく、どういうかたちであれそれが終わりを告げた後、うつくしい思い出として心に刻まれたりもします。だれもが経験できる思いではないからこそ、人生における大切な宝物、それが片思いです。

苦しくて、つらいけれど、心から離れない片思い

例えば、受験や試合など、目標に向かって努力を続けている時、「つらい」「苦しい」と思うかもしれません。しかし、その「つらい」「苦しい」と、片思いで感じるそれは、少し違います。受験にゴールがあるとしたら、まず、最初に合格があります。試合のゴールは、勝利でしょう。受験や試合には、努力をしている過程で、到達度を数値化して確認ができます。

しかし、恋愛にゴールがあるとしたら、それは両思いで、両思いになるまで、努力した結果が反映されないため、それまでずっと「つらい」ままです。この「つらい」は、片思いでしか得られない苦しみでしょう。仮に両思いになったとしても、相手の気持ちを物理的に確認するのは不可能なので、ずっと苦しみ続ける、不毛すぎる努力が恋愛なのです。

もし受験において、設定した目標が高すぎて、諦めて目標を下げようとした時、方向性の似た目標を設定できても、恋愛においてそれはできません。恋愛の対象は人なので、都合よく片思いの相手と似ている人を、好きになったりはできないでしょう。よって、片思いは、諦めようとしても、なかなかすっぱり諦められません。そのため、いつ終わるかもわからない終わりの見えない不毛な努力を、自分の意志とは関係なしに続けなければならず、だから、片思いはつらいのです。

片思いをテーマにした歌は、つらい気持ちに寄り添ってくれる

片思いをしている時、相手に伝えられないまま胸の中でくすぶっている気持ちを、どのように発散するでしょうか。友人に思いを打ち明けたり、日記に書いてみたりするかもしれません。しかし、一人で過ごしていて、ふと好きな人を思い出して、どうにもならなくなる時、心の支えになるのは、音楽だったり歌だったりするでしょう。

今の自分の心境をぴったり表していたり、背中を押してくれたり、心に寄り添ってくれる歌の存在が、片思いをしている最中には、大きな支えになります。

奥華子さんの『片想い』 / HYの『NAO』はおすすめ

例えば、奥華子さんの『片想い』やHYの『NAO』などは、他に好きな人がいる男性に恋する、女性の気持ちをしっとりとしたバラード調で歌っています。また、JYさんの『好きな人がいること』は、ポップなメロディに載せて、男友達に恋する女性の思いを、かわいらしく歌っています。

このように、J-POPに限らず、様々な種類の片思いソングが世の中には溢れているので、きっと今の悩みに合った歌が見つかるでしょう。つらい片思いですが、1曲の歌が心の支えになって前向きになれたり、思い切り涙を流してすっきりできたりします。自分にぴったりの片思いソングを探して、つらい気持ちを癒してもらうのもいいかもしれません。”

片思いソングの歌詞に、今の自分を重ねてみる

片思いソングの要は、歌詞にあるといっても過言ではありません。切ないバラード系のメロディで涙を流したり、明るいポップなメロディに元気づけられたりもするかもしれませんが、何よりも片思い中の心に響くのは、今の気持ちを代弁してくれる歌詞です。
友人に相談をした時に、自分の気持ちに共感してくれて嬉しく思えるように、アーティストが今の気持ちを歌ってくれていたら、心が救われたような気持ちになります。

例えば、先程挙げた奥華子さんの『片思い』の歌詞に、「他の人を想っててもそんな事はどうでもいいの片想いでも友達でもいいからあなたを好きでいたい」「でも少しだけ寂しいよもっと私を見て欲しいのに」というフレーズがあります。片思い中の女性の「そんな事はどうでもいい」という建前と、それとは裏腹の「少しだけ寂しい」という本音が切ないワンフレーズです。共感できる女性も多いでしょう。

JYさんの『好きな人がいること』

また、JYさんの『好きな人がいること』では、「もし5分前に戻れるなら何をしますか?」「私はさっきの返事もう一度したい」という、片思い中特有の小さな後悔を歌っています。

素直になりたくても、いまいち、勇気が出なくて素直になれない時、ありますよね。しかし、この歌では、最後に「もう5分前に戻れなくても素直に聞こう」「あなたは好きな人がいるのですか?」とポジティブに締めくくられているので、一歩踏み出す勇気を与えてくれるかもしれません。

片思いをテーマにした、切ない恋愛ドラマ

『失恋ショコラティエ』

片思いをテーマにしたものに、歌の他に恋愛ドラマがあります。中には、片思い中にドラマを観て、その中の台詞に励まされたり共感したりする人もいるかもしれません。
例えば、『失恋ショコラティエ』水城せとなさんによる同名作品を、2014年にフジテレビ系の月9枠でドラマ化したものです。主演は、嵐の松本潤さんで、ザテレビジョンドラマアカデミー賞で主演男優賞を受賞しました。ヒロイン役には、石原さとみさんが抜擢されました。

あらすじは、主人公の小動爽太がヒロインのサエコに恋をして、サエコのためにバレンタインデーに作ったチョコレートがきっかけで、フランスで修業を積み有名ショコラティエになるのですが、それでも尚、サエコを追いかけ続けるというストーリーです。

片思いに関する切ない格言がポイント

登場人物で爽太の同僚のオリヴィエが、爽太の妹であるまつりに恋をした時、「僕は恋をしたよ。片思いは苦しいね。でも好きでいられる気持ちは幸せだよ。ソータならわかるでしょ。」など、片思いに関する切ない格言が、随所に散りばめられている作品です。

こういった片思いを描いたドラマを観て、登場人物に自分を重ね合わせると、現実のつらさが少し和らぐかもしれません。

つらい片想いを終わりにして、忘れるには

先の見えない片思いは、つらく、苦しいので、早く忘れて楽になりたいと思うかもしれません。しかし、ずっと好きだった人を忘れるのは、容易ではありません。
好きな人との思い出の場所や、思い出の物、思いもよらぬところでそういった要素を見つけて、一気に好きだった頃の気持ちが蘇ってきてしまうものです。そうして、片思いは続いていってしまうので、忘れるためにはその流れを断ち切らなければなりません。

忘れようとする前に、落ち着いて気持ちを整理してみましょう。つらい気持ちに負けて、早く楽になりたいという思いだけで忘れようとすると、必ず後悔しますし、うまく忘れられません。
まず、相手に気持ちを伝えるべきか、それとも伝えずに諦めるのか考えます。そして、それを実行します。もしかしたら気持ちを伝えて、上手くいくかもしれません。そうしたら、忘れずに済みます。

思い出の場所には行かず、連絡先は消しましょう

一方、諦めたり成功しなかったりした場合、できるだけ思い出の物は捨てましょう。思い出の場所は、どうしようもないので、極力行かないようにしたり見ないようにしたりしましょう。連絡先も消しましょう。諦めると決心したら、それが揺るがないように努めなければ、片思いは蘇ってしまいます。

よく新しい恋をして忘れましょうと聞きますが、昔の恋の傷跡を新しい恋で埋めようとしても、傷口を広げるだけです。それよりも、新しい趣味を見つけたほうがいいでしょう。そのほうが、気が紛れますし、何より自然と新しい出会いに繋がります。

きちんと終わりにできた片思いは、うつくしい宝物になる

つらくて、苦しくて、そういうネガティブな気持ちから抜け出したくて、逃げるように諦めてしまった片思いは、あまりいい思い出にはなりません。

最後に、きちんと整理して好きな人と向き合って、終わりにできた片思いは、必ずこれからの人生の糧になります。それに、それだけ真剣にだれかを好きになれた思い出として、ずっと心の中に残り続けます。

ドラマ『失恋ショコラティエ』のセリフが響く

だれかを好きになるのは、ドラマ『失恋ショコラティエ』の台詞でもあるように、本来であれば幸せな事です。ただ、相手にも自分を好きになって欲しいと思ったり、その先の関係を望んだりするからこそ、ただの好きだった気持ちがつらさや苦しさに変わるのです。

しかし、そういうつらさを知っている人こそ、だれかから好きだと言ってもらった時、それがそれほど幸せであるかがわかるでしょう。だれかを本気で好きになって、つらい経験をした事のある人は、だれかを本当に幸せにできる人です。
今はつらい片思いも、少なからず未来の自分を形作る要素になっているので、簡単に諦めたりせずに好きな人との時間を大切にしましょう。

もしどうしてもつらい時は、片思いソングや、片思いをテーマににしたドラマに癒されながら、だれかを好きでいられる事を存分に楽しむのがいいでしょう。その思い出は、いつか時が経った時に、うつくしい宝物になります。